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【アパレル業界の“ブランディング”は誰に向けたもの?】

Fashion

本記事の内容

  • 『オーガニックコットン=肌に優しい』は正しい知識?“ブランディング”が引き起こすミスリード
  • 消費者に伝わらないPRはブランディングとは呼べない。アパレル企業のブランディングの矛先

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『オーガニックコットン=肌に優しい』は正しい知識?“ブランディング”が引き起こすミスリード

コットン

ブランディングとニーズの関係

現代社会においてファッションだけでなく、様々なものが急ピッチで多層化、多様化しています。

物や情報が溢れている中で本質的な「ニーズ」に辿り着くにはそれ相応の努力や知識が必要不可欠です。そんな中、本稿ではアパレルメーカー、ファッションブランドが陥りやすいミスリード、ブランディングとニーズの関係について書き連ねていこうと思います。

  • モダール
  • テンセル
  • ビスコース…etc

これらの素材や繊維をはっきりと明確に答えられるアパレル従事者はどのくらいの割合で存在するでしょうか?

ただでさえ専門的かつ境目が曖昧な服または部分の名称や種類。一般消費者に向け、当たり前のようにそのような単語を羅列し、ミスリードを引き起こしている事案も多く見受けられます。

科学的根拠は存在しません

 
一例として今回は「オーガニックコットン」について。

オーガニックコットンとは“農業や化学肥料を概ね3年間使用していない土壌で、農薬や化学肥料を使用しないで栽培された、遺伝子組み換えではないコットンであり、それを認証された原料のことである”と定義されています。

つまりオーガニックコットンの定義は「綿花を栽培する製造過程」にあるということになります。

しかし、通常のコットンにおいても洗浄後の農薬の残量はごく微量であり、科学的観点においてもオーガニックコットンと通常のコットンの違いを示すことは困難とされています。

現段階ではオーガニックコットンのほうが“肌に優しい”という科学的根拠はまったく存在しません。

 
オーガニックコットンと謳われる商品の多くは化学物質による洗浄も行いません。必要以上の油分や不純物も含んだまま製品化されることになる為、オーガニックコットンの商品を使用したにも関わらず、肌トラブルを引き起こす可能性もあります。

上記の通り、コットンの品質はオーガニックか否かでは判断できないということになります。

 
今回は例としてオーガニックコットンを引き合いに出しましたが、それ以上に難解な素材や仕様、スペックの説明(強化)を専門用語を多用しPRに使うことは、企業やブランドが思い描いているブランディングに直結するはずがありません。

しかしながら、そのようなメーカー,ブランド,商品は数多く存在し、一般消費者とのギャップを生んでいます。

消費者に伝わらないPRはブランディングとは呼べない。アパレル企業のブランディングの矛先

洗濯

また、こちらも一つの例に過ぎませんが、2016年12月に変更となった洗濯表示。

未だに多くの方が、きちんと理解出来ずにいるのではないでしょうか。

それら逆手に取り注釈付きのタグ等で分かりやすく解説したりするような企業やブランド側の努力があっても良いのではないかと感じます。
 
以前、通販サイトなどで「返品可能」を謳うことで売上が上がるといった事例のように、消費者に「安心感」を与えることは売上高に大きく影響すると考えます。

もちろんこれらが決定打になるということではなく、あくまで要因のうちの一つに過ぎませんが、アパレル企業やブランドが思っている以上に、消費者の洋服、素材に対する知識は”浅い”と考えるのが正しいかと思います。
 

その為、専門用語を盛り込んだお門違いなPRよりも、現在のアパレル業界に蔓延する「当たり前」を疑問視することが最初の一歩なのではないでしょうか。

 
アパレル企業が謳うブランディングは、業界内への訴求のみで終わってしまっているパターンが多く見受けられます。
 
近年、アパレルを本職にした企業の他業種への挑戦や、ライフスタイル全般を提案するビジネスモデルは後を絶ちません。しかし、お洒落さを優先するあまり本質が霞んでしまうようでは本末転倒です。
» 参考:日本国内における特有のFB【ファッションビジネス】

「ブランディング」という便利な言葉を使い、同業他社へのイメージばかりを気にかけているようでは、本質的な意味での「顧客目線」「消費者目線」は夢か幻のままです。
 
実際にお金を落とすのは、置いてけぼりにされている「消費者」であることを忘れてはなりません。

石本 遥路

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