フォーエバー21が中国市場に3度目の挑戦
(画像出典元:Forever21 WeChatミニプログラム)
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Forever 21(フォーエバー21)の中国公式WeChatで、6月8日から6月18日の「618」プロモーションイベント中、ミニプログラムの公式旗艦店で販売されることが発表された。これはForever 21が正式に中国市場で発売ルートを確保したことを意味する。
また、6月中に靖江印象城モールに実店舗をオープンすることも発表されている。
過去には2度の挑戦も
2021年8月4日、Forever 21の公式Weiboは中国市場への復帰を発表し、ブランド本部はLasonic Limited旭声株式会社と子会社の旭声電器(深圳)株式会社にForever 21の中国大陸の運営全権を譲渡することを正式に許可していた。
だがその翌日、この声明は急いで削除され、旭声電器は「Forever 21が中国市場に復帰したことは事実だが、公開する内容についてはさらに審査が必要なため、一時的に削除した」と説明することとなった。
Forever 21が今回中国市場に復帰したのも、事業戦略のプランニングに十分な時間を費やして準備してきたと推測される。
遡ること2008年、Forever 21は初めて中国市場に進出し、常熟市で中国初の店舗を開設した。しかし、立地選定のミス、品質コントロールなどの問題で、この店舗は翌年2009年12月には閉鎖され、ブランドとしても中国市場から撤退する形となった。
このときの挑戦は、テストマーケティングに近い位置付けで認識されている。
それから2年後の2011年、Forever 21はT-mall旗艦店を通じて中国市場への2度目の復帰を飾った。中国大陸初の旗艦店がを北京王府井APMショッピングセンターにオープンし、その後8年間で上海、武漢、杭州、重慶などの都市に数十店をオープンしてきた。だが、その後閉店の流れが止まらなくなり、2019年4月29日、Forever 21中国公式サイト、京東やT-mallなどのプラットフォーム上のオンライン旗艦店は同時に営業停止し、5月末に中国市場から正式に撤退する運びとなった。
Forever 21の中国復帰の勝算はあるのか
業績が不審だったのは中国市場だけではなく、2019年9月末、Forever 21は米国破産法第11章に基づいて破産保護を正式に申請し、事業を再編することとなった。その流れの一環の中で、日本市場からも2019年10月末に撤退をしている。
その後、2020年2月、Forever 21はサイモン不動産グループ、ブルックフィールド不動産会社、ブランド管理会社Authentic Brands Groupからなる財団によって、8100万ドルの低価格で買収された。
中国での3度目の復帰となる今回だが、現地の注目度はそれほど高くない。
再開したオンラインストアも大々的に値引きプロモーションを行なっており、再度ブランディングを試みるというより、低価格になびく層だけを狙っていくように見える。
正直かなり勝算は低く、現地のファストファッションブランドたちも、もはや競合としてそれほど意識していないのかもしれない。
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