【PayPayとは?】中国WeChatPayと比較した電子決済
ヤフー株(50%)とソフトバンク株(50%)の合弁による、PayPay株式会社のQRコード決済「PayPay」の100億円分を還元するキャンペーンが2018年12月4日から開始となりました。特にキャンペーンがSNSでも非常に話題になっています。
本記事の内容
- PayPayとは?大手が仕掛ける新しい電子決済サービス
- 【インパクト絶大】100億円あげちゃうキャンペーン
- 中国の事例,WeChatPayはなぜこんなにも浸透したのか
徐々に広まり始めた日本と、後半ではすでに生活に必須となった中国での電子決済サービスについて解説していきます。3分程度で読めますので、まずはご一読を!
PayPayとは?大手が仕掛ける新しい電子決済サービス
PayPayとは?
「PayPay」とは、ソフトバンクグループのソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVJ)が投資するインド最大の電子決済サービス「Paytm」の技術を受けたサービスです。
これまではモンテローザグループの飲食店が主な利用可能先でしたが、ファミリーマートや旅行代理店のH.I.S、そしてビックカメラやヤマダ電機、エディオンなどの量販店も利用可能となり、利用の幅が広がりました。
後発でも技術と資金力で勝ち目あり!
中国のTencent(テンセント)グループの「WeChatPay」やAlibaba(アリババ)グループの「Alipay」などのQRコード決済は、この数年で、中国で爆発的な普及をもたらしています。
ソフトバンクグループは、『ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVJ)』を経由して、インドの1000万加盟店舗で、3億人ユーザーを誇る「Paytm」に対し、2017年5月18日に14億ドルの投資をしています。
そして、実は中国のAlibabaも「Paytm」に出資しています。そして、日本で先行して運用している「LINE Pay」や「楽天ペイ」に対してタイミングとしては遅れをとったものの、Paytmの技術をベースに、ソフトバンクグループの圧倒的な資金力でマーケティングを進めるのがこの「PayPay」といえます。
※中国ではWechatpayは微信支付、Alipayは支付宝と呼ばれています。
【インパクト絶大】100億円あげちゃうキャンペーン
今回の「100億円あげちゃうキャンペーン」は、
- PayPayで店頭支払いをすると『20%チャージ分』が戻ってくる
※最大25万円まで - PayPayで店頭で支払いをすると毎回、抽選で全額チャージバックされる
※最大10万円まで戻ってくる
というかなりインパクトの強いキャンペーン内容になっています。
中国でここ数年最も使用されている電子決済サービスのひとつである「WeChatPay」でも、立ち上げ当初のばらまきキャンペーンが功を奏したという声もありますが、実際は、「Wechatpay」の普及に強いインパクトをもたらしたのは、ばらまきキャンペーンではありません。
中国の事例,WeChatPayはなぜこんなにも浸透したのか
メッセンジャーアプリからの広がり
「WeChatPay」を運営するTencentは、日本で言うところのLINEに相当するメッセンジャーアプリを中心とした巨大IT企業です。
Alibaba、Baiduと並ぶ中国の3大ネット企業です。中国ではこのIT三大企業はイニシャルをとってBATと呼ばれることも多いです。
Tencentのビジネスの根源にあるのは、価値としての「コネクションを作る」という考え方です。
この考えに基づき、メッセンジャーアプリとして「WeChat」の前に圧倒的なシェアを誇っていたのが「QQ」です。
ユーザーの急増で脅威的な追い上げ
「QQ」がもともと圧倒的なシェアをもっていたため、PCでの使用がメインであったQQ上での豊富なプロモーションとユーザーの囲い込みによって、次世代のメッセンジャーアプリとしてスマホライクな「Wechat」にユーザーがスムーズに移行していきました。
電子決済サービスとしてはショッピングアプリTaobao上で使用する「Alipay」が先行していたものの、「WeChatPay」はアクティブユーザー数で驚異的な追い上げを見せました。
まとめると下記の4つが大きな要因です。
- 「Alipay」によって国民が電子決済に慣れていたこと
- 「Alipay」によって加盟店側が電子決済導入に抵抗がなかったこと
- 個人間で送金しあうニーズが大きかったことが主な要因として考えられる
- 何と言っても、圧倒的なユーザー数を「QQ」が保有していたため、このユーザーたちへのWechat利用促進がとてもスムーズだったことが大きな要因です。
上記の流れの中で、さらにキャッシュバックなどのばらまきキャンペーンも後押しとなったといえます。
これから日本も、中国のような電子決済主流の社会になっていくのか。
「PayPay」の動向に注目が集まります。
兒玉キミト
【中国のメルカリ】闲鱼アプリとフリマ市場の現状
メルカリなど、日本のフリマアプリ市場をさらに上回る勢いで成長しているのが、中国のフリマアプリ市場です!中国のフリマアプリ市場は、すでに5000億元(≒8兆円)を超えていると言われています。この巨大な中国のフリマアプリ市場の中で最も高い認知度を誇るのが、アリババグループの闲鱼(xianyu)です。
人気記事増えるコーヒー消費!中国で過熱のカフェブーム【失敗しないポイント】
人気記事【上海おすすめホテル】エリア別!日本語が通じるホテルもあります
Youtube動画【アパレル】中国(海外)から見た【Made in Japan】