【連載企画 -Vol.2- サスティナブルの本質を紐解くファッションブランドSREU リメイクブランドのイメージを覆す“引き算”のデザイン】
「エレガントやスタイリッシュさというものを意識している。”リメイク”というワードのイメージを覆したい。」
2020A/Wシーズン、Rakuten Fashion Weekでのランウェイショーに向けて着々と準備が進む中、今回はスタイリングを担当する山内氏とデザイナーの植木氏に話を伺った。
SREUのルックブックやランウェイショーでのスタイリングは基本的に、この二人の間で行われるディスカッションの中で生まれていくものが多いという。
» 参考:【連載企画 -Vol.1- サスティナブルの本質を紐解くファッションブランドSREU ランウェイショーまでの舞台裏を取材】
前回のランウェイショーでは、春夏シーズンといったこともあり、肌見せの分量を増やし、軽やかな印象に仕上げるよう意識したという。
» 参考:【“サスティナブル”はこのブランドにとっては当たり前のこと___SREU 2020S/S Collectionの舞台裏を取材】
前述したエレガントやスタイリッシュといったワードは前回の初ランウェイから一貫して念頭に置いていると、スタイリストの山内氏は語る。
リメイクブランドというとどうしても、緻密なデザインやデコラティブな装飾、所謂足し算でのプロダクトアウトを連想してしまうがSREUにはブランド設立当初から揺るがない一つのルールが存在しているとデザイナー植木氏は明かしてくれた。
「必要以上にトレンドを意識することはない。デザインや生地の当て込み、カラーよりも先にトータルコーディネートとしての”スタイル”が優先。特にメンズのスタイルから着想を得ることが多く、コーディネートとしての理想のアウトラインを思い描いてからどのようなアイテムを作るか、どのように古着を使用していくかを決めている。」
コーディネートを優先してデザインをしていく為、スタイリストとの雑談の中で生まれたヒントを基に新たにサンプルを製作することもあるという。
これはリメイクブランドではないファッションブランドにも言えることではあるが、一つ一つのアイテムに注力するあまり商品構成が疎かになったり、トータルコーディネートとしての提案がしづらいといったケースを目にすることは少なくない。
エンドユーザーの目線に立ち続け、デイリーユースに着用できる”引き算”のデザイン___
VMD出身のデザイナーならではの感性が、SREUの真骨頂の一つと言っても過言ではない。
石本 遥路
【連載企画 -Vol.1- サスティナブルの本質を紐解くファッションブランドSREU ランウェイショーまでの舞台裏を取材】
2020S/S Rakuten Fashion Week TOKYOでブランド初となるランウェイショーを開催したSREU。ランウェイショー終了直後から次のシーズンのコレクション製作に取り掛かり、3か月後にはパリでプレコレクションの展示会を開催した。それとほぼ同時期の1月後半、都内某所の古着倉庫にSREU デザイナー植木氏とデザインチームの姿があった。
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