【センス抜群】中国のセレクトショップはこれだけ進化してきている
かつて世界の工場だった中国も、今は世界最大級の消費マーケットになりました。
工場経営だけが主流だった時代は終わり
- 海外ブランドの代理商経営
- セレクトショップ経営
- オリジナルブランド経営(特にSPA)
- ECプラットホーム経営
が主流になってきています。
ただし、一言付け加えておくと、工場は工場で、引き続きメインストリームのひとつではあります。決してなくなったわけではないです。日本スタンダードに慣れている厳格な生産管理は貴重で、これはこれでまだまだ価値があります。
時代の転換期の中で、年々成長している中国。
» 参考:【中国アパレル】市場規模はこんなに伸び続けている【EC,通販も】
みなさんの予想以上にセンスの良いセレクトショップが増えてきています。
本記事は、中国・上海のリアルなセレクトショップ事情についてご紹介いたします。
3分程度で読めますので、是非ご一読ください。
本記事の内容
- 中国のセレクトショップは様々な都市で増え続けている
- センスがピリリと光るライフスタイル型セレクトショップ in 中国・上海 | THE BACKROOM
- ストリート界隈で圧倒的な存在感を誇るセレクトショップ in 中国・上海 | DOE
中国のセレクトショップは様々な都市で増え続けている
中国のセレクトショップ事情
中国でセレクトショップが多い都市といえば、まず挙げられるのが上海と北京です。この2都市がダントツでセレクトショップが多いですが、次に、杭州、深圳もセレクトショップが多いです。
これらの中国都市は、経済規模自体も大きいのですが、この1、2年は、それに続く経済発展都市でのセレクトショップが増えてきています。いわゆる2級都市、3級都市と呼ばれる都市です。
具体的には、成都、重慶、西安、長沙、武漢などの都市が伸びており、セレクトショップの数も増え続けています。
また、ウルムチやハルピンなどの、一見するとファッションの熱を感じない街でも、経済の成長を受けて、セレクトショップが増えてきています。
ファッションレベルの成長
膨大な新規出店が続く上海や北京ですが、その分、クローズしてしまう店舗が多いです。街の規模に対して店舗の数はすでに多すぎて飽和しているといえ、新規出店数に近い数の既存店の閉店が発生しています。
その分、中国の消費者のファッションリテラシーは向上し、ファッションに対する受容性も高まっていることもまた、間違いないです。
» 参考:【解説】上海ファッションウィーク2019 A/W【地方都市のバイヤーの増加】
そして、競争の激しい上海において、継続経営を続けているお店は、それだけ力があるといえます。
センスがピリリと光るライフスタイル型セレクトショップ | THE BACKROOM
※2018年10月時点での情報です
有名エディターによるこだわりのセレクト
上海屈指の繁華街静安寺エリアからほど近い、富民路に佇む一軒のセレクトショップ。
ショップの名前は「THE BACKROOM」。
開放的なガラスウィンドウから光が差し込む店内は、ヨーロッパのヴィンテージ感溢れる商品で溢れています。
ここは、2014年1月にオープンしたセレクトショップで、海外のライフスタイルブランド、アパレルブランドを取り扱っています。店舗自体はそれほど大きくないですが、2015年1月に北京でもオープンし、比較的順調に拡大を続けているセレクトショップです。
オーナーは、元々中国のNumeroでシニアエディターを務め、人気スタイリスト、コラムニストとして人気のあった唐霜。彼女のバイイングフィルターにかかった、イギリスの人気食器具ブランド「Tom Dixon」、日本でも安定した人気のフランスブランド「Saint James」など海外の様々なブランドが、ゆったりした店内で、心地よくディスプレイされています。
ファッションからライフスタイルへ
この1、2年、上海や北京などの中国都市部では、単純な衣服のセレクトショップではない、ライフスタイル提案型のセレクトショップが増えてきています。衣服だけではなく、食器やアクセサリーなどの提案や、イベントなどを通じて暮らし方を提案するショップです。
この流れの中の大きなポイントとして、無印良品の中国での人気爆発があります。これからこの流れは二級都市、三級都市といわれる地方都市にも間違いなく広がりを見せていきます。一方、都市部では、そこで暮らす人たちの暮らしも多様性を増して、かつセンスが磨かれて、メッセージ性のない、単なる小物中心のセレクトショップは淘汰されていくはずです。
中国の凄まじい勢いの経済成長もひと段落してきた分、こういった、感性が強く関係するようなカテゴリーはどんどん面白くなっていきそうです。
ストリート界隈で圧倒的な存在感を誇るセレクトショップ in 上海 | DOE
※2018年10月時点での情報です
上海のストリートカルチャーを牽引
上海の高級ショッピングエリア静安寺と新天地にそれぞれ300平米オーバーの大型店を2店舗構える「DOE」。
どちらの店舗も完全ガラス張りのエントランスで、とても開放感があります。NIKEやadidasを始めとしたメジャースニーカーブランドの限定品を取り扱っていることでも有名で、限定品の整理券配布日には、店頭に長蛇の列ができています。
» 参考:【5周年】上海のストリートブランド『DOE』がコンバースとコラボ
上海のストリートファッションカルチャー発信の草分け的存在である雑誌urbanの創始者であるHimm Wonnと、NIKE chinaと深い関わりを持つTerry Zhuがファウンダーで、常に強い発信力を持っています。
セレクトショップとしてスニーカーやストリートブランドを多く扱うだけでなく、現在ではカフェとしても有名です。上海ファッションウィーク中には大型合同展会場でポップアップ出店も継続していて、ファッション関係者の間での知名度は抜群です。
そして、日本のセレクトショップ同様、オリジナルブランドも展開しています。キャップやTシャツ、スウェットを中心に、さまざまなアイテムを展開しています。
上海ストリートシーンを語る上では絶対に外せないセレクトショップです。
兒玉キミト
【中国アパレル】市場規模はこんなに伸び続けている【EC,通販も】
中国アパレルはこの20年、常に市場規模の拡大を続けています。「もう市場は成熟したんじゃないの?」「これからはチャイナプラスワン(東南アジア)でしょ」なんて声もチラホラ耳にしますが、そんなことはありません。2018年の今でも伸び続ける、中国アパレルの現地からのリアルな市場規模をご紹介します。
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