増えるコーヒー消費!中国で過熱のカフェブーム【失敗しないポイント】
本記事の内容
- 増え続ける中国のコーヒー消費
- 今最も熱いコーヒーショップluckin coffee(ラッキンコーヒー)
- 単純なコーヒー提供ではない!上海で付加価値とともに成長するカフェ
増え続ける中国のコーヒー消費
中商産業研究院の報告によると、2007年に約16,000店舗だった中国のカフェ店舗数は、2012年に約32,000店舗、2018年に約140,000店舗という驚異的な増加を見せています。
中国で一番の商業都市といえる上海だけみても、2018年時点で約6,500店舗も存在しています。
実際上海の街を歩いてみると、多いというレベルではなく、通りによっては道路の両側に林立していることもよくあります。
- 中国のコーヒー消費量は4年間で約2倍、コーヒーの輸入量も年間16%のペースで増加していて、このコーヒー消費量の増加もカフェ増加の一因となっています。
とはいえ、中国でお茶とコーヒーの販売比率は依然として約10対1で、割合でみるとコーヒーを飲まない人もまだまだ多いです。
ただし、巨大な国土をもち、経済格差や社会文化差異も大きい国なので、平均で語ることはあまり意味がなく、上海を中心とした都市部を見た場合、やはりコーヒーとカフェの躍進はめざましいと言っていいと思います。
今最も熱いコーヒーショップluckin coffee
(出典元:luckin coffee)
圧倒的な認知度と人気を誇るのはスターバックスですが、2019年に今一番勢いがあるのは、2018年に営業開始したばかりのベンチャー、luckin coffee(ラッキンコーヒー)です。
青い鹿のマークで有名なluckin coffee(ラッキンコーヒー)は、2018年1月に営業を始め、2018年10月中旬までに全国21都市に進出、店舗数も約1,400店舗まで増加しています。
注目されているのはそのユニークな運営スタイル
専用のアプリでコーヒーチケットを5枚購入すればもう5枚が無料となり、これはスターバックスのほぼ半額に相当します。
専用アプリでメニューを選び、スマホでキャッシュレス決済。luckin coffee(ラッキンコーヒー)の店舗に着くと商品ができあがっており、スマホを専用機材にかざして受け取ることができます。同様に、専用アプリで簡単にデリバリー依頼もできます。
成長ペースが速すぎて、これから真似してくる競合企業が出てくるリスクや、経営として成り立つのかという懸念点は十分あると思いますが、このluckin coffee(ラッキンコーヒー)の成長は、中国がカフェカルチャーを受け入れてきている何よりの証拠なんだと思います。
単純なコーヒー提供ではない!上海で付加価値とともに成長するカフェ
また、日本と同様に、セレクトショップがカフェを併設させたり、単純なドリンク提供だけではなく、その空間や雰囲気を提供するタイプのカフェもどんどん増えています。
実際、上海だけを見ても、スターバックスとluckin coffee(ラッキンコーヒー)以外にも、素敵なカフェがたくさんあります。
ここではごく簡単に、その一部をご紹介。
- DOE:上海ストリートカルチャーの代表ともいうべきセレクトショップ。2店舗ともにカフェ併設。
- AUNN Cafe & Co.:snowpeakなどを扱うライフスタイルショップを併設するカフェ。
- FUMI coffee:上海屈指の文化度の高いストリート、富民路に位置するカフェ。
- The Press:世界大戦前から存在する新聞発行所、申報館をリノベーションしたカフェ。
- Seesaw Coffee:豆から選ぶことのできるカフェ
- S.Engine Coffee:新天地店を中心に、ミニマルな内装が人気のカフェ。
- OPS Cafe:極小面積ながら常に混雑しているテイクアウト型コーヒーショップ。
- % ARABICA:香港や日本に続き、上海武康路でも人気のあるカフェ。
- RAC coffee:フランス租界地に位置し、ガレットが人気のカフェ。
- MOCA BROS:犬入店OKの、淮海中路エリアで人気のカフェ。
タケノコのようににょきにょきとカフェが増え、その分がんがん閉店しているカフェも見受けられる上海ですが、上記のような人気店舗とつぶれていく店舗にはやはり違いがあります。
人気店舗全てに共通する特徴、というよりも「つぶれていくカフェに多く共通している特徴」です。個人の感覚的なものと、上海でカフェを経営するオーナーたちの意見を併せてご紹介します。
・コーヒーにこだわりがない
→単純に、美味しくないコーヒーを提供しているカフェです。味を求めているお客はまだそこまで多くはないですが、それでも美味しい美味しくないの赤点ラインのようなものはあり、そのボーダーを超えていないカフェも驚くほど多いです。
・新作がない
→メニューいつもまったく変わらないカフェが長続きすることは、まずないです。
・とがった特徴がない
→併設するアパレルが人気、他とはレベルの違う看板メニューがある、週替わりでオープンなパーティをやっている、こういった他とは違う特徴がないカフェも、やはり長続きしないです。特徴がないことはメディアや口コミでも拡がらないことも意味します。
・そのエリアに根ざしていない
→出店しているエリアごとに特徴があるので、そこに根ざして、ローカルなカフェとして定着することがカルチャー型のカフェには重要です。
・若い人たち、欧米人がいない
→コーヒー市場自体は大きく成長しているとはいえ、まだまだ発展中でもあり、そういう意味では、感度の高い人たちの間で評価を受けていないカフェは長続きしないです。
コーヒーの人気の高まりとともに、カフェが急増している中国ですが、その分、新しくできたカフェに行ってみると、味や接客や雰囲気が微妙なことはよくあります。
そんなことも含めて楽しんで観察していくと、この大きなうねりがさらに楽しく感じられるようになるかもしれません。
兒玉キミト
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