【ファッションブランドの今後の海外戦略において求められる変革とは?】
ビフォアコロナの世界ではファッションウィークという大きなうねりの中で、多少の時差があるにせよトレンドやビジネスモデルはグローバル社会の中である程度共有されてきた。
しかし現在も未だ世界各国への渡航に規制がかかり、ファッションウィークをはじめ、業界のサイクルにも変化が生じていることは言うまでもない。
現在のように世界を自由に渡航出来ない時期が長くなればなる程、インバウンドによる収益に期待することは難しくなり、内需に頼ってビジネスを続けていくこととなる。
これに従い、グローバル社会の中で共有されていた部分は半強制的に分断されていき、各国の特性が色濃く出始めていくことが推測され、現時点においてもそういった“ローカルルール”のようなものが出現し始めている。
1シーズンの間に世界各国で開かれる展示会に複数回出展し、オーダーの獲得を狙うビジネスモデルが間違いであるということではないが、コロナウイルスによって分断された後の世界では、より各国にローカライズ、アジャストしていく必要があるのではないだろうか。
現地バイヤーとのコミュニケーションツール、デジタル配信でのコレクション発表、オンラインプラットフォームの活用方法、SNSにおけるマーケティング戦略……それぞれの国のスタンダードとなっていくものに対する迎合性と柔軟性を兼ね備えていかなければならない。
リスクを理解した上で、よりスピーディーにレバレッジを効かせる。
こうした世界各国に自由に渡航が出来ない状況だからこそ、今まで以上に自社のマーケットになり得る地域のリサーチに時間を費やすことが、今後の足掛かりになっていく可能性が高いのではないかと感じている。
石本 ヨウジ
【Made in Japanに価値を感じているのは日本人だけ?】
ファッション先進国をはじめ、海外での”Made in Japan”は確かに好意的ではあるものの、それが理由となってバイイングに至るということはほとんどありません。逆を言えば日本ではマイナスブランディングになるであろう生産国を言葉にしたところで、ネガティブなリアクションには至らないということです。
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