【中国アパレル】市場規模はこんなに伸び続けている【EC,通販も】
この20年、常に市場規模の拡大を続けている中国アパレル。
「もう市場は成熟したんじゃないの?」「これからはチャイナプラスワン(東南アジア)でしょ」なんて声もチラホラ耳にしますが、そんなことはありません。
2018年の今でも伸び続ける、中国アパレルの現地からのリアルな市場規模をご紹介します。日本のニュースなどで言われている事と、実情にはかなり差があるなと感じています。3分くらいで読めますので、是非ご一読ください。
本記事の内容
- 中国のアパレル市場規模【継続拡大中】
- 中国のアパレルEC市場規模【伸び率25%】
- そこから見える今後の中国アパレル
中国のアパレル市場規模【継続拡大中】
中国のアパレル・ファッション市場規模は継続拡大を続けています。
中国の国家統計局の発表によると、
2011年から2015年にかけて、中国のアパレル市場規模は8094億元(約14兆円)から1兆458億元(約18兆円)に増加しました。年平均にすると、6.6%の成長です。
2016年から2020年にかけては年率6.8%での成長が見込まれ、2020年には1兆4349億元(約25兆円)に達すると言われています。
※ベビー、キッズ市場を除く(イタリック)
(しかも日本の10兆円はベビー、キッズ市場も含む)
また、スーツやチャイナドレス、アンダーウェアなどを除いた、いわゆるカジュアルアパレルのマーケットのみを見た場合でも、
2015年に6055億元(約10兆円)に達しています。
中国のアパレルEC市場規模【伸び率25%】
一方で、ネットショッピングユーザーの数は2016年に4.48億人に達し、ネットユーザー人口の60%を占めるまでになっています。
アパレルEC市場の規模も年々増え続け、ベビーやキッズ市場も含めると、2016年に9343億元(約16兆円)に達しています。
しかも伸び率は前年比25%
どれもすごい数字で感覚がわきにくいですが、ポイントは「まだまだ伸び続けている」
ということです。主に10代,20代の購買層を中心に、すごい勢いで伸び続けています。
そこから見える今後の中国アパレル
ただし、実際の街をつぶさに観察していくと、上海や北京は、百貨店やモールが乱立し、供給が消費者の需要を大きく上回って、お腹いっぱいになってきている感が否めません。
それでもマーケットが拡大し続けているのは
- EC(特にスマホEC)の伸び
- 地方都市の伸び
- ファッションに対する感度の高まりから来るトレンドの広がり
が大きなポイントとなっています。
EC(特にスマホEC)の伸び
実際にECが、がんがん伸びているのは前述したとおりですが、
その中でもスマホECの伸び率はさらにすごいです。
中国EC市場で一番シェアの大きいTmall(天猫)やTaobao(淘宝)においても、80%以上のユーザーはスマホを使用しています。
また、スマホ専用のECアプリもどんどん増えていて、その広がりもスマホECの拡大に拍車をかけています。
メルカリのようなフリマアプリも、もちろんありますし、中国版LINEともいえるWeChat内のショッピング機能もかなり浸透しています。
» 参考:【中国のメルカリ】闲鱼アプリとフリマ市場の現状
地方都市の伸び
上海ファッションウィーク期間中に開催される大型合同展を見ていても、
来場するバイヤーたちのほとんどは地方都市から来ています。
» 参考:【解説】上海ファッションウィーク2019 A/W【地方都市のバイヤーの増加】
杭州、南京のような一級都市の近郊都市はもちろんのこと、武漢、西安、成都、重慶、ハルピン、ウルムチなどなど、
街だけを見るとまだファッションに対する意識を一級都市ほどは感じない都市からも、バイヤーは大勢来ています。
ファッションに対する、感度の高まりから来るトレンドの広がり
上海はすでに国際都市であり、フランス人や日本人を始めとした外国人や、留学経験のある中国人も多数います。
その影響もあり、ファッションにも多様性があり、ファストファッション以外のデザイナーズブランドを受け入れる土壌もできています。
» 参考:【中国でファストファッションが挑む新たな道】服を売るだけではダメ?
中国本土のデザイナーによるブランドもかなり増えています。
それでは最後に改めて結論を言います。
まとめ:中国のアパレル市場規模はまだまだ拡大を続けています。
もちろん安定していない分変化は大きいですし、共産主義から来るリスクもあります。
兒玉キミト
【中国でファストファッションが挑む新たな道】服を売るだけではダメ?
日本のアパレルブランドの中でも一部トレンドになってきていると思いますが、中国市場におけるファストファッションブランドは、業績の向上、製品ラインナップの拡充、ブランド知名度の向上を目的に、コスメ業界に進出してるだけではなく、アパレル以外のカテゴリのおいて、さまざまな試みを行っています。
それでも、この成熟していない巨大マーケットは、これからも楽しみです。
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