【中国のリーニン(李寧)が2019年業績を発表】ブランディング効果で好調を維持
リーニン(李寧)が2019年業績を発表
中国のスポーツアパレルブランド リーニン(李寧)は3月26日に、2019年度財務報告書を発表した。
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報告書によると、2019年のリーニン(李寧)年間営業収入は138億7千万元(約2100億円)となり、2018年の105億元(約1600億円)に比べ32%増加したことになる。営業利益は15億4000万元(約230億円)で、2018年の7億8000万元(約120億円)に比べ倍増している。
2019年、リーニン(李寧)は商品、販売チャネル、そして運営及び供給チェーン管理を主の業務ポイントとし、「一つのブランドとしての一貫性、バラエティに富んだ商品拡充、多角的販売ルートの確立」を重要戦略とし、消費者の体験価値を重視しながらブランド運営を進めてきた。
また、リーニン(李寧)はボックスロゴとしての認知も進めている「中国李宁」ロゴを通じて、中国内外のファッションウィーク、デザイナーや他の業界とのコラボなどのプロジェクトを仕掛け続け、効果的に商品力とブランド力を高め続けてきた。
» 参考:李宁(リーニン)パリファッションウィークに登場【中国アパレル】
また、リーニン(李寧)は小売運営プラットフォームを着実に強化と改善し、店舗運営基準を強化し、小売効率を向上させます。2020年にリーニン(李寧)はブランド設立30周年も迎え、全ての経営要素に全力を尽くしていくと、好調な企業らしく鼻息は荒い。
リーニン(李寧)は中国では常に流行にアンテナをはり、元々の本業とも言えるのスポーツ商品のファッション性も強化し、00年代生まれや90年代生まれの若い層を中心に、確実にブランド力を高め続けている。
ストリートテイストの商品開発にも力を入れ続けていて、この2018、2019年に売れ続けていたダッドスニーカーもアイコンアイテムのひとつになっている。
世界の他の国々よりも先に新型コロナウィルスCOVID-19の影響による経済の大打撃を受け続けた中国。上海でも路面店にちらほら空きが見え始めていて、時間差で商業施設内にもこれから退店は増えていくことだろう。
とはいえ、焦らずに一歩一歩回復を目指しているブランド、ショップも少なくない。
粛々とブランディングを続けてきたリーニン(李寧)、オンラインに力を入れたNIKE、セールに力を入れて在庫消化と現金獲得を狙いながらも自社ブランドはセールにせず価値の低下を防ぐDOEなど、力強く自身のスタンスで歩みを進める企業に注目を続けながら、中国アパレル経済の動向を観察していくことが2020年下半期は重要となるだろう。
兒玉キミト
李宁(リーニン)パリファッションウィークに登場【中国アパレル】
2019年6月22日、Lining李宁(リーニン)がパリファッションウィークに登場しました。これは昨年に続き、2回目の参加となりました。2018年にLining李宁(リーニン)はインターナショナルアパレルブランドとしての挑戦を強め、国際舞台へたびたび姿をあらわすようになりました。従来の低価格スポーツアパレルからの大きな脱却でもあります。
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