【中国最大級のストリートファッションイベントINNERSECTにみる上海の最新トレンド】
(撮影:Daisuke Tominaga)
中国最大級のストリートファッションイベントINNERSECTが12/4-12/6に開催された。
本稿ではINNERSECTの来場者から上海の最新トレンドについて考察していきたいと思う。
本記事の内容
- 引き続きトレンドのビッグシルエット
- ネクストブームになり得るか?Z世代の新たな選択肢
引き続きトレンドのビッグシルエット
ストリートファッション系のビッグイベントとということも相まり、来場者の多くはストリートの雰囲気を感じるビッグシルエットのアイテムの着用が目立った。
上海ではストリートブランドに続く形で、アウトドア系のブランドが数多く台頭しており、メンズレディース問わずリラックス感のあるボトムスに、引き続きブームとなっているスニーカーを合わせるコーディネートが定番となっている。
ジェンダーレスなトレンドとしては他に、大ぶりかつ特徴的なアクセサリーの着用も多く見受けられた。
いずれにせよ上質な素材、普遍的、クラシカルな……といった具合ではなく、あくまでも個々の個性を主張することが出来るアイテムやコーディネートがトレンドであることは間違いない。
また以前より長く続くストリートブームからマーケットの飽和を懸念する声も上がってはいるものの、ダブルネームやトリプルネーム等のコラボレーションアイテムや、店舗限定のリミテッドアイテムも多くリリースされ、各ブランド自体の付加価値、需要はまだまだ上昇傾向にあると感じている。
ネクストブームになり得るか?Z世代の新たな選択肢
Z世代を中心にここ数シーズン、徐々に広がりを見せている「古着」という選択肢。
ここでいう古着は日本でいう所謂レギュラー古着ではなく、70年代以前のヴィンテージアイテムや、ビッグメゾン系のアーカイブアイテムといった意味合いである。
数年前まで中国では中古車すら需要がないと言われるほど、二次流通に関しての価値観は他国と乖離していた。まだまだメイントレンドになる日は遠いかも知れないが、この動きは今後中国マーケットにおいて新たな可能性となることは間違いないであろう。
個人的には日本同様、プレ値といわれるスニーカーの売買や、それをサポートするアプリやフォーマットの存在が二次流通のハードルを下げ始めたことが起因しているのではないかと考察している。
世界有数の市場へと成長し、まだまだ潜在的な可能性も垣間見ることが出来る中国マーケット。
トレンドの移り変わりや消費意識の変化についても引き続き要注目である。
Writer:石本 遥路
Photographer:Daisuke Tominaga
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