【上海ファッションウィークにみる、中国の最新トレンド】
東京のファッションウィークに先立ち開催された上海ファッションウィーク。
様々なカルチャーやシーンが混ざり合い、多様性に富んだ上海のファッションシーンは、今まさに変革の時を迎えている。欧米や日本のファッションシーンとは一線を画し、独自の進化を突き進む中国マーケットの最新トレンドとは?
本記事の内容
- 【引き続き続くトレンドを牽引するストリート、スポーツテイスト】
- 【新興勢力、中国のデザイナーズブランド】
【引き続き続くトレンドを牽引するストリート、スポーツテイスト】
ここ数年、中国マーケットにおいてのトレンドを牽引するストリートやスポーツのエッセンスを取り入れたアイテムやコーディネートは今季も健在。
メンズ、レディース問わず、スニーカーの着用率は高く、中でもダッドスニーカーやハイテクスニーカー等のボリューミーなものを選ぶ傾向にありました。ニューヨークからパリに舞台を移し、世界的なブランドになりつつある中国発のブランド「Li Ning」の着用も多くみられた。
» 参考:李宁(リーニン)パリファッションウィークに登場【中国アパレル】
【新興勢力、中国のデザイナーズブランド】
スニーカーの着用率には及ばないものの、オフランウェイで多く目にしたのが、特徴的なアイウェアの存在。
ファッションウィークということも相まってか、汎用性の高いものではなく、Percy Lau(パーシーラウ)* のような個性的なものの着用が多かった印象。セルフレームのものより、メタルフレームのものが人気。
セントラル・セント・マーチンズ出身のパーシー・ラウによって設立されたアイウェアブランド。一般的なアイウェアの概念を覆す特徴的かつ個性的なデザインが多く、海外のセレブリティたちのファンも多い。
また中国を代表するブランドとなったSTAFFONLYや昨シーズンAmazon Fashion Week TOKYO 2019 A/Wでコレクションを発表し話題となったSHUSHU/TONGのアイテムを着用する若者も増えたように感じ、ブランドとして着実にシェアを伸ばしている模様。
その他には、SIRLOINやPRONOUNCE、SAMUEL Gui YANGといったブランドたちも人気を博している。これらのブランドに共通していることは、東洋や中国という国のエッセンスを上手く取り入れ、マーケットに訴求しているということ。
このような背景にはファッション業界の関係者をはじめ、メインとなる購買層に若年層が多いため、こうしたブランドのマーケティングや、ブランドの持つアイデンティティに多くの共感を呼んでいることも特徴の一つとなっている。
各国からも注目を集め、可能性を秘めている中国のファッションシーン。
半年後にはどのようなトレンドがシーンを席巻しているのか、上海を中心とした中国のファッション動向は今後も目が離せません。
Writer:石本 遥路
Photographer:Daisuke Tominaga
【中国最大級の合同展示会 Ontimeshowをレポート】
今季も上海ファッションウィーク期中、10月10日から10月13日にかけて中国最大級の展示会Ontimeshowが上海のアートエリア内WEST BAND ART CENTERにて開催された。今シーズンも前回同様、中国国内のファッション業界関係者を中心に2万人以上の来場者が会場を訪れた。
人気記事【アジアのHUBは未だ東京か?】“TOKYO” FASHION WEEKを通じて考える
人気記事【Made in Japanに価値を感じているのは日本人だけ?】
Youtube動画【アパレル】中国(海外)から見た【Made in Japan】